美人和裁士 新田かなこさん 後編

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和裁士さんのお仕事場に潜入

近年、着物を着る人が少なくそれにともない減っている職業「和裁士」そして、もし資格を取って活動を始めてもそれだけで生計を立てることができるのは、限られているのが現状です。

そんな中、9年間、和裁士として活動し、今年春には、和裁教室をオープンされた新田さんにインタビューしてきました。

前編(和裁講座)はこちら♪

着物インフルエンサーさとみさん

着物インフルエンサーさとみさんのインスタグラムでもご紹介されていたように、彼女自身、和裁士にすごくなりたくてなったわけではないとのこと。

わけを聞くと、就職した会社が合わず、、、雇用保険を貰いながら和裁士の専門学校へ通うことに。

インタビューの中で、印象に残ったのが、

「和裁って、歴史が長いし、きっと最初から志が高い人ばかりではなかったのではないかと…自信があったりなかったり、それでも何とか今まで受け継いできたもの。だから、これからも無くならないようにしたい。」

そう語る新田さん。

私は茶道をしているので、ついつい職人さん好きがとまらないけど、一般的に表舞台に立って声援をあびる仕事ではないのかもしれません。

それでも、誠実に地道に仕事をする、その姿への尊敬がとまりません。そんな素敵なお仕事を私も無くならないよう、一人でも多くの人へお伝えしたい、そう思います。

そんな新田さんですが、最初から日本文化を継承しようとか未来へ繋げたいという気持ちがあったわけではなく・・・

ただ地道にお仕事をしていたら、続けられてきたそう。

それは、やっぱり楽しいから

新田さんは、「和裁とは、そんなポテンシャルが高いわけではない私でも9年間も続けてこられたほど、楽しい」

キラキラと話してくれたその姿に、日本文化への希望が心地よく爽やかな春風のようでした。

次世代へ着物を繋ぐ、想いを繋ぐ

着物一枚、女三代。そう言われるほど、着物は代々受け継がれるもの。

おばあちゃんの着物を着たい、孫に着てもらいたい、自然と想いまでものるのが着物。

ただ、身長や体型が全く一緒というわけではないので、テクニックを要したり、着付けのお稽古をしたり工夫が必要な場合があります。

(今はYouTubeでも着付けのコツが沢山出ているので、必ず仕立て直さないと着れないというわけではなく、努力すれば着れる場合がほとんどなので、ご安心くださいね。)

それでも、おばあちゃんと孫だと、時代も食文化も違うので、身長がかなり違うことが多く、着たくても着られない・・・

そんなときこそ和裁士さん♪

あまりに身長差がありすぎる場合は、仕立て直すのは難しいこともあるけれど、和裁士さんにお願いをして、仕立て直してもらえば着られます。

私はたまたま祖母と同じくらいの身長、体型だったので、仕立て直すことはなかったのですが、もし体型がすごく違っていたら、お願いしていたと思います。

私も作り帯をお願いしました。旅先で帯をうまくしめられないことも多く、誰かに手伝ってもらうわけにも行かず・・・

新田さんにご相談したら、作り帯へリメイクもしてくれるそうで、大変助かりました。

そして、新田さんご自身もお婆様のお着物を仕立て直されたそう。かけがえのない家族のものを大切に受け継ぐ、それだけでとても心温まります。

和裁士さんとは、物理的に着物を次世代に繋いでいるだけではなく、

想いを次世代へ繋ぐことができる素敵なお仕事なのです。

誠実に、ただひたすらに

和裁教室は、自分が教えてもらったことをお伝えできれば。できることをコツコツと少しずつ。

なんなら、あまり自分には期待しない。すごく謙虚な新田さん。

でも、日本文化って流行ったからといって、大量生産できるかというわけでもなく、そして、想いがのらないのにできる仕事でもありません。

今も昔も成人式や結婚など、節目に着物を仕立てることが多く、自然とその時の想いがのります。

誠実にコツコツと、ただひたすらに。

そう職人さんは、今も昔も仕事をしてきたのだろうとそう思います。そうやって着物は次世代へと受け継がれているのです。

それぞれの和裁の在り方へ

私は茶道の講師なので、まだ活動を始めて間もないですが、お茶会をしたり茶道体験をしています。

茶道も何かリアクションがあるわけではないので、静かな文化です。もちろん、最後にお抹茶とお菓子おいしかったです、そう声をかけていただけることもあり嬉しいですが、

結局、一人一人にご感想をもらえるわけでもありません。

喜んでもらえたかな、大丈夫だったかな、そう思ってしまうこともあります。でも、それって自分のエゴですよね。

新田さんも和裁教室を開くにあたり、生徒さんへの良い意味で操作や期待がありませんでした。

どうしても、先生という立場になると、こうなってほしいという願望が生まれ、それが押しつけになってしまうことも・・・

その形を受け入れられる方ならばいいけれど、きっとそうでない方も沢山いるはずです。

そんな中、用途は様々。

ご自身の着物のほつれを直したい、裄を直してみたい、家族から受け継いだ着物を自分で少しずつ仕立て直してみたい、私のようにデジタルデトックスが目的でも良いそうです。

幸せの価値観が多種多様なこの時代に、目的はそれぞれでいいって、心が軽くなります。

廃棄される着物を引き取り教室へ

こうやって職人さんが丁寧に作られて大切に受け継がれた着物が今大量に廃棄されている。着物を着る人が少ないとどうしてもそうなってしまうれど・・・とても心苦しいかぎりです。

そういう社会問題に取り組んでいるとこともあるけれど、ボランティア、慈善活動で終わってしまうのがほとんど。事業展開がとても難しい分野ではあります。

和裁士さんも趣味の方が多いそうです。そんな中、和裁教室では、廃棄される着物や生地をお稽古に再利用するそうです。

そういう活動に結びつけてもらえると、廃棄される着物たちも嬉しいのではないかと思います。

学割もするそうで、新田さん曰く、この業界を若返りさせたそうです。笑

私も茶道教室を始めたい、次世代へつなげたい、そう思っているのでインタビューとても楽しかったです。

新田さんの和裁教室はこちら

次世代へ

「人様のものを縫うってとても大変」そうプレッシャーを感じることもあるという。

私は、その気持ちにもとても共感しました。なぜなら、人様のことを書くって、とても大変だからです。

自分のことならば、下手に書こうがどう伝わろうが、まあ、受け取り方って人それぞれだし・・・そう思ってしまうのですが。

だからこそ、私は、誠実を貫こうと思いました。メディアってスピード重視で、私もライターをしていたので、その雰囲気は分かります。

書かれた人への確認は、ほとんど行われず、書きました報告のみ。それすらないところも沢山あります。

私は、そういう仕事をしたくはないんですよね。この情報化社会に逆行しているような、発信が常日頃行われ、日常すらコンテンツになる時代に珍しいと思っています。

それでも、私は、誠実さを貫きたい。

それが何かになるか、何にもならないのかもしれません。

今は、ただその先の未来を信じて。メディアを始めるという選択をした自分を信じて進んでいこうと思います。

最後に、素敵な美人和裁士さんとご縁がありとても嬉しかったです。お忙しい中、取材させていただきありがとうございました。

次世代へ着物を繋ぐ、想いを繋ぐ、希望のある記事(蔵書)になっていたら嬉しいです。

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この記事を書いた人

日本文化メディアライブラリー
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mayumi 小説家・茶道裏千家講師・元大学図書館司書

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